黒き時の物語
日常と異変

少年


″カラサント″

とある世界にある
一つの王国だ

西部劇に出てきそうな
街並みに大きな城が建設されている

「おばちゃん!いつもの!」

街の中にある小さなお店に
声をかける少年がいる
見た目は18歳くらいだろうか
赤い髪をツンツンとさせ
細めの目、身長は175㎝くらい
黒いシャツの上に袖を折った
薄い茶色っぽい羽織をしている

「また来たのかい?いつもの
たい焼きとラムネだね?」

そんな事を言うどこにでもいそうな
白髪頭のおばちゃんだが心なしか
顔は嬉しそうだ

「サンキュー!」

お金を置いて笑顔で少年は去っていく

少年はしばらく街から外れた
場所を歩いていた

ザッ…

「ふぅー」

少年が足を止めたのは
森の中を進んだ先にある崖だった
王国や山などが一望出来る場所だ
少年は崖の先で腰をおろすと
買ったたい焼きを取りだし
食べ始めた

どうやらここは彼の
お気に入りの場所らしい
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