黒き時の物語
危機
「ふっ!」
キルド・エンカは剣を交差させていた
ガッと剣を弾き降り下ろすが
ミラはこれをかわし
カウンターを狙う
「甘え!」
ギィン!と音を鳴らしながら
カウンターに応じるキルド・エンカ
「やはり一筋縄ではいかないか」
すっと剣をおろし
体制を立てて踏み込むミラ
「!?」
ビッ!とキルド・エンカの
頬が斬れ、血が流れる
(速度が上がった…?)
頬の血を拭いながら
構えるキルド・エンカ
ヒュッ!
剣をつき出すミラ
かろうじて避けるキルド・エンカ
だがジリジリと後ろに下がる
一歩一歩追い詰めるように
崖に迫っていくキルド・エンカ
「くっ…!?」
剣に応じれば下がらずに済むが
避けるのが精一杯で応じれない
そして崖の前まで迫る
「終わりだキルド・エンカ」
勝敗はついたとミラは
確信し剣を降り下ろした