結婚前夜~過去はおいていこう~
はじめは驚いた。
第一声は
「え!」だった。

「場所はどこで?」
「展望台」
「どこの」
「内緒」
「もう教えてや~」
「秘密」
「もしもーし。可愛ないぞ」
(だいぶ酔ってる??普段こんなこと言う子じゃないのに・・・)
「年考えや。もうそんな年ちゃうやろ」
「・・・南港」
「あ~あそこね」
「うん」

「でもよかった。あんたが結婚するって言ったとき。」
「え?なんで」
「どれだけ心配かけたかわかってる!!」
「わたしあんたの彼に言った。」
「何を!!」
「不幸にしたら、たたじゃすまへんで。って」
「はぁ~何それ。脅し?」
「あんたの久し振りの笑った顔見て思ってん。」
「やっと本気になったと。」
「今までのあんた散々やったからな」
「はいはい。すんません。」
「そうやで、あんた抜きで作戦会議したな~」
「へっ??」
「どういうこと?作戦?」
「あんたをお嫁さんにもらいなさいって彼を脅そうかって・・・」
「あほか。」
「嘘。冗談。」「できるかいな。」
「でも。あんたにはあの人で正解やった。」
「時間はかかったけどねぇ~」
「初めて知り合ったのは18歳やから・・・6年!!」
「6年って・・・なんちゅう遠回り」
「きづかなさすぎる」
「そうやね」

あっ。携帯鳴ってる。



< 10 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop