陽のあたる場所
あーマジで学校なんてくそくらえだ。
こういう馬鹿の相手もすげーうざったいし。
女のこと以外考えらんねー下等な人間と俺を一緒にすんな。
許されることなら、ここにいるやつらみんなゾンビみたいにガンガン撃ち殺せたら、どんだけサッパリすんだろー。
俺は、実の母親を焼き殺したマザーファッカーなんだから、怖いものは何もねぇ。
いっそのことそうやって少年Aになっちまおうか。
すげーイライラして頭がはちきれそうだ。
何度も何度も同じ妄想がぐるぐると頭の中を回っていた。
あぁ下らねえ。
神様は、なんであの時俺を生かしたんだ。
俺みたいなくずは、あの時母さんと一緒に焼き死んでおけば良かったのに。
死んでしまいたい。
もうこんなことは終わりにしてしまいたい。
チャイムの音で気がつくと、すでに昼休みになっていた。
休み時間、屋上で過ごすのが俺の定番だ。
空はもう夏の装いで、もくもくした雲がまばらにあり、空がとても高かった。
ここから飛び降りて死んでしまおうと何度も思った。
その度、あの声が俺の中から聞こえてくる。
『ケンちゃん、生きるのよ』
母さん、アナタは死んでからもなお、俺を苦しめるんだ。
これは俺が一生背負って行かなければならない十字架なんだね。
お母さん、お母さんは僕をいつ許してくれるの?