恋の授業。
ホクロメガネ到来



またこの苦痛な時間…



音楽を聴いて気を紛らわす。
ワタシが一番好きなバンドのGgは
どこか陰のあるような雰囲気で共感できる。






毎朝同じ電車の同じ車両に
大体同じ顔ぶれで乗り込み
パーソナルスペースを完全に失った状態でこの時間をやり過ごす。



イヤだと思ったところで何かが変わる訳ではないし
僅かな可能性に期待するのも意味がないことくらい、
17歳のワタシにだって解っている。



適当に、無難に、
そうやっていれば
人生をそつなくこなせるはずだ。






音楽が耳を癒やしてくれるけど
頭の中は色んな感情が通り過ぎる。




ガタンッ




突然電車が揺れて
誰かの鞄がワタシの頭を押した。


痛っっ…!


頭には鈍い痛み。
と、同時に、強過ぎない柔軟剤のいい香りに目を開けると、
地味なストライプが視界を埋め尽くしている。



一瞬何が起きたか解らなかったけど
すぐに状況を理解した。


目の前にいた男にしがみついていたのだ…



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