恋の授業。
さわやか男子
その時、ポンと肩を叩かれて
全身でビクッと驚いてしまった。
「うわぁっ!」
「あっ、ごめん驚かした?!」
振り向くと、同じクラスになった森川君が笑っている。
なんだ…
ホクロメガネかと思った…
「あっ、おはよう?」
慌ててイヤホンを取りながら挨拶をする。
「あっははは!おはよう??何で疑問系なわけ?!」
森川君はまた笑っている。
教室でもよく笑っているから、時々耳に付く。
「ハハ。ごめん、イヤホンしててちゃんと聞こえなかったから。」
ワタシの笑みは3番目の『穏やかな笑顔』。
「おお!!!」
「え?」
「いや、何でも!朝、初めて会ったね!」
「あぁ、そうだね」
ホクロメガネ、居ないよね?
「ちゃんと話したのも初めてだよね!?」
「うんそうだね!」
早くここから離れたい…!
こんな所で立ち話をしているとホクロメガネに見つかってしまうかもしれない。
とにかく歩こうと、森川君を促すように歩き始めた。