恋の授業。
しばらくしてから、意を決して森川君を見る。
相当……落ち込んでる…
ワタシが、そうさせたんだ。
「ごめんね。」
もう、それ以外言葉が見つからない。
ほんの数分の沈黙も、今のワタシにとってはかなり長く感じる。
やっぱり、前言撤回してしまおうか…
そう思い始めた時、森川君が重い口を開けた。
「ごめん…俺、全然気が付かなくて…」
自分を責めた森川君は、後悔が表情に出ていた。
「え、違うよ、違う!ワタシがいけなかったの。ワタシも、気が付かなかったの。」
え?という顔の森川君。
それもそのはずだった。
自分でも気付かなかったなんてアホな話だ。
「あのね…、ワタシもともと、1人で過ごす時間が多かったから、それなりに楽しんでて…、それがなくなってみたら、そういう時間も必要だって思って…。」
ちゃんと、説明できたかな…
森川君はなんて言うだろう。
不安でたまらなかった。
「じゃあ、少し減らそう。1日置きで、どうかな。」
怒ってる?の、かなぁ…
ワタシの話に何を言うわけでもなく、会う日を減らそうと提案する。
その本心が見抜けない。
「あと、朝は一緒に行かなくても大丈夫だよ、本当はマリたちと行ってたんだよね?」
「え、いや、朝は誰とも行って…」
「いいんだ、朝は別々で。」
被せるように言い放った森川君は、ワタシにニコッと笑顔を見せた。