恋の授業。
あれから3週間が経って、森川君とはだいたい1日置きに会っている。
無理をさせたんじゃないかと心配していたけど、森川君も睡眠時間が増えたと言っていたし、少なくとも受験前はこれでいいんじゃないかと思う。
ワタシも、本を読んだりファッションを勉強してみたり、1人を楽しくやってるし、綾子とマリにも顔が変わったと褒められた。
「ーぃ。ぉーーーい!オーーーイ!」
「ふぁっ!ご、ゴメン!」
「もーくーちゃんまた考え事?」
少し拗ねた顔の森川君は、ムスッと口が尖っている。
「ごめんごめんごめーん!」
本気で怒ったりはしないけど、時々考え事をしていて注意されてしまう。
一緒にいるのに考え事なんてされたら嫌だよね…
「はいじゃあ罰ゲームねー」
ううっ…そうだった…
次考え事したら、内容を正直に話すって約束しちゃったんだった…
過去の自分を責めながら、話せない内容じゃなくてよかったと思う。
「ん〜ほら、私たちさ、1日置きに会うことにしたじゃん?
なんか、森川君に無理させてないかなーってずっと不安だったんだけど、でも、森川君も寝る時間増えたって言ってたし…少なくとも受験まではこれでよかったんじゃないかなって…、思ったんだよ!」
意外にしんみりしてしまって、せめて最後は元気に言い切って笑顔を向けると、森川君はなんとも言えない表情で一言、そうだね。と言った。