恋の授業。
しばらくして呼吸を整えたホクロメガネが数歩ワタシに近付くと、目線を合わせるようにしゃがみ込んで、ニコニコと静かに話し始める。
「では、何故今本心を?」
……本心…??
「本心…って‥?」
「君の今の言葉は全部、本心なんでしょう?」
つい今さっきまでカッカしていたワタシの身体はいつの間にか戻っていた。
ホクロメガネは相変わらずニコニコしているけど、それに対する怒りよりも、ホクロメガネの言葉を理解することでいっぱいいっぱいだった。
「……」
本心…。
本心?
「……ぅああっ!」
思い返してみると…
確かにワタシは…本心をぶちまけていた。
どこの誰だかわからない
唇にホクロがある黒縁メガネ男に。