恋の授業。



3月。

大学受験のだいたいの人が合格発表を終えて、一気にお祭りモードだ。


学校はほとんど自由登校で、今日を入れてもあと数回になってしまった。



こうやって制服着て電車に乗るのもあと少しかぁー



あんなに嫌だと思っていた電車も、乗れなくなると思うとさみしく感じる。



森川君とは、何回か話すことがあったけど、それは当たり障りのない会話で、結局、別れてからは関わることもなかった。



それでもワタシは森川君を人として好きだし、一生忘れないと思う。



「おっはよー!」



なんだかんだ考えてる間に教室に着くと、すでに綾子が来ていた。



「あ、おはよ〜」



綾子とも、毎日は会えないのか…



「なぁにぃ?なんかしんみりしちゃって〜」



「っぷははは!ううん、なんでもない!」



やっぱり綾子には全部お見通しかー!



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