恋の授業。




あぁ。変わらないなぁ〜



本当の森川君はこうだったのかもしれない。
ワタシと付き合ってた時の森川君は、やっぱり無理してたんだ。



今の穏やかな森川君を見ると、思っていたことが確信に変わった。



「呼び出しちゃって、ごめんね、大丈夫だった?門限11時だよね?」



っふふふ!



心配して矢継ぎ早に質問する森川君に、思わずニヤニヤしてしまう。



「なんだよそれ!」



「っははは!ごめんごめん!そう、11時だよ、だから大丈夫、大丈夫だよ!」



こんなに話してなくても、普通に話せるもんなんだなーと感心していると



「話、したかったんだ」



森川君が早速本題に入った。



「今更って思うかもしれないけど…、ちゃんとケリつけたかったっていうか…」



森川君は、きっとたくさんたくさん、考えてくれたんだ。



「ううん、そんな事思わない、嬉しいよ!」



「あははは!」
「っははは!」



目が合えば笑い合う私たちは、ここだけ見ればまるでバカップルだ。


意味合いは違うけど、こうやって話せることが嬉しい気持ちは同じなんだとわかる。



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