恋の授業。

「あれから、どうしてた？」



あれから…別れてから、ほぼ毎日教室で会っていたけど、お互いに表面しか知れなかった。



「うん…。初めの頃は、なんて言うか…ふふ！悲しかったけど。でも、この時間も大事なんだろうなって思って、いろんなことしてたよ。」



最初の1ヶ月は森川君と行った場所を通るだけで泣きそうだった。

次の1ヶ月は、森川君が心配だった。

次の1ヶ月で、全部が受け入れられたんだ。



「森川君は？」



「俺はアレだよ、受験勉強一色！」



そっか…頑張ったんだね。



森川君が第一志望に合格したのは、マリから聞いた。



あの時、おめでとうって言いたかったけど…言えなかったなぁ



「森川君、おめでとう！っはは！今更だけどさ。でも本当は言いたかったんだ。」



「くーちゃん……ありがとう。
くーちゃんも、おめでとう！」



1番言いたかったことが、やっと言えた。