恋の授業。
「………」
「…………」
「ねぇ、ワタシ、言いたかったことがあるの。」
「はい…何でも、聞きますよ。」
「っふふ!なんか面白い!」
そう言ってホクロメガネを見れば、もう何も話す気がないという顔で微笑んでいた。
こっそりと長い一呼吸をした後
ワタシは話し始める…
「ホクロメガネさんに、会いたかったんだずっと。」
「ッッエッ??!」
急に大きな声を出すホクロメガネに逆に驚いて仰け反りながら見てみると、レンズ越しの目がこれ以上ないくらいにまん丸だ。
「っぷ!っえぇ?そんな?!」
ワタシに笑われて恥ずかしかったのか、コホンッと咳払いをした後、真っ直ぐ前を向き直した。
「すみません…、どうぞ。」
「うん…
いつもね、何かあると、話したいなーって思ってたの。」
「………」
「でもそのうちね、何もなくても話したいなって思うようになって…」
さっきまでのワタシとは比べ物にならないくらい冷静に話せていた。
「それで、1日の終わりには、ホクロメガネさんに会って話がしたくなったの。」
「………」
「聞いてる?」
何も答えてくれないホクロメガネを覗き込むと、明らかに動揺していた。