恋の授業。


ワタシは話し出したら止まらなくなっていたようで、細かい事なんて知らないホクロメガネに対して話し続けた。



「それでね、結局朝一緒に行ったんだけど、なんかこう、噛み合ってないのかな、多分森川君は誤解してるんだよね。んーでもそれを気にしてないフリしてたし、今更的な感じもあってもうそのままにしちゃったっていうか……」



「それが気になってるんですか?」



「んーいや、気になってるっていうかー、森川君って犬みたいなのね?すぐしゅんってするし、元気なときはシッポぶんぶん!みたいな。だからんー、悪かったかな?って感じのようなー」



自分自身解っていないんだから、それを言葉にするのは至難の業だ。



「でも、どうでもいい人には、誤解されても構わないんでしょう?」



耳から入ってきたホクロメガネの言葉が
頭の中でグルグルしたあと、要約意味が理解できた。
確かにワタシは今まで、どうでもいいと思っている人には(というかほとんどの人には)、どう思われてもいいと思っていたし、それは今でもそうだ。



それをなんでこんなにうじうじ考えているんだろう………



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