恋の授業。
アラームの音が耳をつんざいて目が覚める。
どんなに好きな曲でも、アラームにしてしまうとたちまち聞きたくもない曲に変わってしまうから不思議だ。
一瞬にして昨夜の記憶が駆け巡って、痛いくらいに飛び跳ねる心臓にしかめっ面をしながらも、携帯の画面を確認する。
……来なかった………
そんなに遅い時間に送ったわけではないのに、森川君からの返事はなかった。
まぁ、もう関わりたくないと思われたのかもしれないな。
今までも、去る者は追って来なかったし。
元々関わりの無かった人なんだし。
今までと何も変わらないって。
電池が切れるよ!と、何度か振動した携帯は、ワタシが握りしめたまま眠ったせいで力尽き、画面は真っ暗になってしまった。
寝不足か、頭を酷使したせいか、ここに心臓があるのかという程にガンガンする頭をゆっくりと起こして、準備をする。
何も変わらない日常を過ごしていれば
それが一番幸せなはずだなんだ。