恋の授業。



「悪いんだけど…先に行ってもらっていいかな?」



森川君に会ってから3分が経ったという合図のように電車が滑り込んできていた。



え?…



言っていることと、笑顔の森川君が噛み合わない。



…どうして、、かな
今、誤解解けたんだよね?
ワタシ、また何か…



「ははっ!そんな顔しないでよ、大丈夫だから。今日はちょっと、ゆっくり行きたい気分だから。」



何だか悲しそうに笑う森川君は、ねっ?と言って顔を斜めに傾けて見せた。



どうしてこうなのか。



話が見えないまま言われた通りに電車に乗り込んだけど、振り返ったときにはもう森川君は居なかった。



多分、いつもと同じ道をいつものように歩いて来たんだと思うけど、ワタシは気が付いたら教室にいて、ホームルームが始まろうとしていた。

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