恋の授業。


携帯の電源がしばらく切れていたときに電源を入れるときのドキドキ感というのは、ワタシにとって無意味だとわかっていても湧き出てきてしまう。


携帯の充電が切れるほど使うことはまずないし、電源を入れられない時間があったとしても、今は彼氏もいない、友達だって多くはない、こんなワタシに数時間の間で何の連絡があるっていうんだ…


期待しないための防護なのか、そんな事を考えながら電源を入れてみる。



しばらくすると、

メールを受信し始めた。



「お、意外。」



え?まだ?

…もう1個??

携帯の画面から目を離さないでいると、受信しているメールは1件ではなさそうで驚いてしまう。



1件目。





【from森川君】





心臓が痛いほどドキンと跳ねた。



自分しかいない部屋の中で冷静を装いつつも、手に汗を感じながらメールを開封する…




あれ、これ…朝だ…




メールの受信日時は、今朝の7時半。





「………っ!!?」




本文は一瞬で読み終わってしまうほどに短いのに、何回目を往復させてもその内容が頭から筒抜けてしまう。



心臓が一斉に拍手を始めて

頭の中はひたすらパニック状態。



なに…これ……。



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