心の交差点
「ここにしましょうよ、ここならゆっくり話せるわ」
声が大きく、髪をいまどきそんな色に染めないだろうと誰もが思うような色に染めた女が、ミホの横の四人がけの席にがさつに座った。
「やだな、席変わろうかな」
そう思った瞬間に、頼んだざるそばが運ばれてきて、ミホはタイミングを逸してしまった。
何をしようとしてもうまくいかない自分の不運に、ため息がさらに出てしまった。
同時に、右目から一粒涙がこぼれ落ち、
思わぬ自分の体の反応に、自分でも驚いて、箸を落としてしまった。
「うちの下の子の同級生、大学受かったのに行かないんだって」
髪を染めた女が、注文もそこそこに、あとの二人に話し出した。
「どうして、もったいない。行かずに何するの」
声が大きく、髪をいまどきそんな色に染めないだろうと誰もが思うような色に染めた女が、ミホの横の四人がけの席にがさつに座った。
「やだな、席変わろうかな」
そう思った瞬間に、頼んだざるそばが運ばれてきて、ミホはタイミングを逸してしまった。
何をしようとしてもうまくいかない自分の不運に、ため息がさらに出てしまった。
同時に、右目から一粒涙がこぼれ落ち、
思わぬ自分の体の反応に、自分でも驚いて、箸を落としてしまった。
「うちの下の子の同級生、大学受かったのに行かないんだって」
髪を染めた女が、注文もそこそこに、あとの二人に話し出した。
「どうして、もったいない。行かずに何するの」