心の交差点
「私カツ丼定食、あったかいおそばね」
「私も」
店員にわざと話を遮られたとも思わず、ボスの髪染め女と子分の厚化粧女が答えた。

痩せたアオヤマさんと呼ばれた女は、小さな声で、
「ざるそば」
と一言発した。
ただ、助け船を出してくれたとわかったのだろう、ジュンコの目を見つめて答えた。

「でね、引きこもりの一家、年4回ディズニーランドに一家五人で行くんだって。」
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