秘密
同刻、棗。


俺と親父は、お互い拳銃を取り出した。

そして、俺は親父に、親父は俺に、銃口を向けた。



そして、相手の隙を狙い撃つ為に、お互いが目を鋭くさせながら、様子を伺っていた。




その時だった。




「棗!!ダメだ!!」

「一磨!?」



一磨が店のスペースから、走って来た。
その瞬間に、親父が、左ポケットから銃を取り出そうとするのが見えた。



「一磨!!!
来るなーーーー!!!」



それでも、一磨は止まらない。
俺は、一磨の方に走った。

そして、親父の方に銃口を向け、撃った。














パパンッ!!!!!





二つの銃声は同時に鳴り、何重にも余韻を残して、響いた。






< 100 / 113 >

この作品をシェア

pagetop