秘密
葬式が終わり、私は棗様に近寄った。
「棗様。私の所為で、こんな事になってすみません。
貴方のおかげで、私は、人生を牢獄で過ごさなくて済むけれど、苦しいです。
出来る事なら、この身を持って罪を償いたい。だけど、貴方はそれを許さないでしょうね。
きっと、『責任を感じるのであれば、生きろ。生きて、女としての人生を謳歌しろ』と、仰るのでしょう。
だから、私は生きます。
貴方の分も、しっかりと、人生を謳歌します。
では、地獄で会いましょう。
"一葉"様」
私は、私の決意を決め、会場を去った。