秘密
白部が俺の家に、世話しに来て2週間。


「出掛けますので、着いて来て下さい」


そう言って白部は、おれを車に乗せ、車を走らせた。



そうして、三十分ほど達着いた場所は、お墓だった。




「なんだよ。
なんで、墓なんだよ」


「棗様のお墓に、案内します」




そう言って、俺の手をがっしりと握って連れて行く白部。


そして、暫く歩くと、あるお墓の前で止まった。




「ここです」


「棗が入ってんのか?」


「はい。棗様は、棗様が1番嫌って居た、御自身の家のお墓に入れられたので」



俺は、なんとも言えない気持ちになった。




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