秘密
おっと、とりあえず元に戻ろうか。
吉「うぅ…………棗様ぁ〜
それ言わないで下さいよぉ…
折角、忘れようとしてたのにぃぃぃぃい!!」
棗「お見通しだ」
吉「うわぁーん!!
何で分かるんですかぁ!!?
もぉ……今日は80枚です」
棗「おぉ!!
20枚減ったじゃ無いか!!
吉口!ちょっとコッチに来い!」
俺は、吉口を俺の方に呼んだ。吉口は、頭の上に沢山の『?』を浮かべて、ちょこちょこと歩いて来た。
吉口が来ると、
「少しだが、成長したな。偉いな」
と言って、笑顔で頭を撫でた。
吉「うわぁぁぁぁぁぁあ!?
#×■○◆▲*◎※▼☆♭%÷///////」
吉口はショート寸前だった。
なので、意味不明な言葉を発して居たが、撫でた張本人は、そんな事、全く知らなかったのだ。
しまいには、
棗「ん?どうした、吉口。顔が茹で蛸の如く真っ赤だぞ?風邪か?大丈夫か?」
等、乙女心の微塵も無い声を掛けたのだった。
渡「………………じゃ、じゃあ、
棗様、夕飯の紹介を致しますよ」
棗「あぁ。
だが渡辺、コイツは大丈夫なのか?」
渡「………………………………………………………………………………………………その子は放って置いて大丈夫ですよ。
(坊っちゃまが触れるからなるんですよ!)ご心配して頂き、ありがとうございます」
吉「そうか。じゃあいい」
心配する反面。棗の頭には、夕飯の事で一杯だった。
渡「今日は、棗様が好きな豆腐ステーキですよ。それから、炊込みご飯に、ほうれん草のお浸しですよ」
棗「しゃっーーーあ!!!
豆腐ステーキだ!!万歳ーー!!」
渡「どうぞ、日本茶です」
棗「おう、渡辺。何時もありがとな」
そういって、微笑んだ棗。
それを見て、何時も冷静沈着な白部でさえ、赤面した。