秘密

次の日………。

吉「棗様ぁ!!
学校遅れちゃいますよ!?
早く起きて下さぁーい!!」


棗「うっ………!?眩しっ……!
……………………お前か、吉口」



吉口を見て、薄く笑った。

それを見て赤面した吉口少女は、非常初心(ウブ)な奴だ。



吉「じゃ、じゃあ
私朝食の準備をして来ます!!
下で待ってますね!」



と行って、バタバタと部屋を出て行った吉口。

棗は少し笑いながら、
「全く………騒がしい奴だ」
と、零した。



朝日に照らされた彼は、本当に太陽神:ヘリオスの様だった。






















「っし、着替えるか」



クローゼットを開けて、制服とカッターシャツを出した。

ズボンを履いて、カッターシャツを着、ネクタイをキュッと閉めた。



コンコンッ



棗「白部だろう?
入っていいよ」

白「はい、失礼致します」

棗「どうした?」

白「はい、御朝食の用意が出来ましたので、お呼びしに来ました」



丁寧な言葉使いに、礼。身のこなし。


俺は、コレが嫌いなんだ。
完璧で洗礼されたコレが……。

いつも冷静沈着な、彼女。焦ったとこを見てみたいと思うのは、普通じゃ無いだろうか。




俺の悪戯心が疼く。
< 56 / 113 >

この作品をシェア

pagetop