彼の音色に恋をして
それは…



「敦先輩…?」



なんと、私の目の前には、敦先輩がいた



「あぶねー。沙耶」



「すいません…それで、あの、ありがとうございました」



「いや、いいんだ」



照れたように敦先輩は言った



「けど、沙耶になんかしたら、俺が許さない」



カァッ



体温が一気に上がったのが分かった



「それはどういう…」



「沙耶ーーーーーー」



元気な声がして、私は口を閉じた



「優奈」



「大丈夫だった?ああ良かった!ごめんね!ほったら…あら、隣の方彼氏?」



ぶーーーーーーーーーーーーっ



「違う違う!先輩!先輩!」



私はそう言いながらも、彼氏だったら嬉しいな、と思ってた



「え?でもさっき、彼氏が言うようなことを言ってたよ?」



ええ!ホント?



「君とは気が合いそうだね。優奈さん」



敦先輩が穏やかに言う



「はい。私は沙耶のことなら何でも知ってるので」



何で私が関係するの!?



そして、二人は力強く握手をした



うぅ…



ついていけない…

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