彼の音色に恋をして
春はまたやって来る
「沙耶ーーーーーー!!!!!!!!」



「優奈!」



今日は卒業式



優奈の顔は既に涙でぐちゃぐちゃだった



「あーーーーさやとはなれたくなーーーいーーー」



私も無事、敦先輩と同じ大学をの推薦をもらえた



敦先輩



なかなか迎えに来ないから、こっちからいきます



華やかに飾り付けられた校門を出る



とー



!!!!!!!



向こうに一番会いたい人がいた



両手を広げて歩いてくる



私はその胸に飛び込んだ



「遅いです!遅いですよぉ」



暖かい涙が溢れ出てくる



「ごめん、沙耶。桜が咲く頃に行きたかったから」



桜、か



「あの日も、はじめてであった日も桜が咲いてましたよね」



「うん」



「敦先輩、私、同じ大学に行けます!」



「ホント?やった!一緒に住もうな」



「はい!」



それから、私たちは、何よりも甘いキスをした



桜も、私たちを祝福してくれていた



                  ーENDー
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