tear drops*涙*


ピンポン。
新しい土地に引っ越してきたりんこと木下りんは、近所の人に挨拶をしている真っ最中。
「はぁーい!ちょっと待ってねー!」
ガチャ
「こんにちわ!隣に引っ越してきた木下です!」
ふぅ…挨拶だけで緊張するー…
「あら!こんにちわ!何年生??」
「今年高1です!!」
「それならうちの息子と同じね!」
「そうなんですか!よろしくお願いします!」
無事挨拶を終え、家に戻った。
みんないい人そうで良かった♪
特に隣のおばさんとは、うまくやってけそうだな♪
ん?!
2階のりんの部屋でくつろいでいると隣の家の窓に視線がいった。
ものすごいイケメン……
おばさんの息子ってあの人?!
むちゃくちゃりんのタイプ…♡

今思うと、これが運命の初まりだったのかな…。



今日からめでたく憧れの女子高生だというのに全然起きられない。
はぁ…そろそろ準備しなきゃ。
眠い目をこすりながら、無理やり体を起こした。
顔を洗い、歯を磨いて、紅茶を飲んだ。
最近はまっているのが、アールグレイ。
美味し♡
ん?っっ!!!やっばいっ!
目に映ったのは、出るはずの時間を大幅に過ぎたことを知らせる時計。
扉を思いっきり開けて、家を飛びだした。
ドンっ
「ぃってぇー。」
「いったたたたっごめんなさい!」
あれ?目の前で顔をゆがませているのは、あのイケメンだった。
「あっぶねんだよ」
「ごめんなさい。遅刻しそうだったから…」
「っていうか同じ?学校」
ん?よく見てみれば、見覚えのある制服…同じだ…
「同じだぁー!!よろしく!あたし、木下凛です!」
やば…いきなり名乗っちゃった…
「あはは、お前面白いのな(笑)俺は、木乃崎岳」
岳かぁー…♪
「っていうか小さっ!笑」
そう言って岳は、ガシガシと頭を撫でながら笑った。
「うるさいなぁー!」
凛は、この笑顔が大好きだった。
こんなたわいもない会話がずっと続くって当たり前に考えてたんだよね。
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