ギャップ彼女 1
席には何とかみんなを案内したものの、変な緊張感からか、うまく接客できない。



なので唯織さんにお願いした。



『唯織さん、お願いします。あそこのテーブルの接客頼んでいいですか？』

「あら、珍しいわね。リンちゃんのお友達？」

『…はい。いや、同じ生徒会の方々です…』




友達って言っていいのかな…？
何だかまだ自信がない。




私がそう思っても、もしかしたら蓮達はそうは思ってくれてないかもしれない。



だから、歯切れの悪い言い方になってしまったんだ




「いいわ」

『ありがとうございます』
















しかし、そんなに仕事というのは甘くない。



「凛音ちゃん、これ5番テーブルね」




…5番



それは、みんなの座る席の料理で。
今、唯織さんは他のお客さんの接客中で…





『は、はい！』



仕事場に私情を挟んではいけないと思い直した私は彼らと向き合う事にした。



ここは、仕事場だ。変な感情は脱ぎ去るのよ。




大丈夫。いつもと同じようにすればいいだけ。
平静を装い、営業スマイルをする。
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