ギャップ彼女 1
混乱
眠い…。
昨日の夜、悠斗とのキスが頭から離れなくて、全然眠れなかったんだ。
これも、悠斗のせいだ。何なんだ…いきなり。
「花菜月」
今日も放課後、生徒会があるのに…。
昨日の今日で気まずいじゃない。
どう接していいか分からないよ。
思わず溜息がこぼれた。
「花菜月」
しかも眠いし。
私は机に突っ伏していた。
「リン」と隣の海斗が、肩をツンツンやるので『ん?』と彼に視線を向ければ、「呼んでる」と前を指さしていて…
えー…っと…前?
前を向こうとした瞬間、
「花菜月 凛!!」
『はいぃ〜!!』
先生の大きい声が教室中に響き、びっくりした私は変な声が出てしまう。
恥ずかしい…。
ヤバイ、先生呼んでたのね。
しかも、みんなクスクス笑ってるし。
「ったく、早く取りに来い」
『すみません…』
慌ててテストを受け取り席に着く。数学のテストが返ってきたのだが、点数など見ずにそのまま机に入れた。
テスト返却どころじゃないのよ私は。
また机に突っ伏した