ギャップ彼女 1



いよいよデート(?)当日




待ち合わせ場所に、9時55分に着いた。奏は約束の時間より5分遅れでやってきた。


遅刻魔の奏らしい…。


「リン、ごめん!!遅れちゃった」



手を合わせて謝るポーズをしている奏。昔となにひとつ変わらない姿に、懐かしい気持ちになり思わず笑みがこぼれた。



『いいよ』

「じゃ、行こう」

『どこ行くの?』

「とりあえず、水族館。いや?」

『行きたい!!』



私がそう言えば、微笑んだ奏が「はい」と言って目の前に手を出してきた。



ん?これは?



意味が分からず奏の手をジッと見ていると「ほら」と言って私の手をとり歩き出した。



…え


『あのさ…奏…これは?』

「デートでしょ?」




え~っと。
こういうの照れるんですけど…。



『恥ずかしいから離して』

「照れない照れない」



キュッと握ってくるので離れる事ができない。




うぅ~~~~っ

奏が変!?
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