ギャップ彼女 1
何か楽しみだな~と思っていると、
「リン、何嬉しそうにしてんだよ」
眉間に皺をよせ不機嫌オーラを出し、ぶっきらぼうに言う奏。
『友達と旅行って初めてだから何か楽しみだな~って思って。それに、私友達いないでしょ?だから誘われて嬉しかったんだ』
親睦会とはいえ、誘われるのは嬉しい。
仲間と思ってくれてるのがとても嬉しかったんだ。
「……旅行…行くんだな…。」
奏は、悲痛な表情で呟いた。
どうしたんだろう?疑問に思っていると、すぐに「リン」と言いながら私を見据えた
『ん?』
「あいつらも男だ。気をつけろよ」
真面目な顔で言う奏だが、何に気を付けるのか私にはよく意味が分からなく、首を傾げた。
「心配だ…」
『大丈夫だよ』
心配そうな奏に笑顔で返せば、「分かってねぇし」と奏は溜息をこぼした。