ギャップ彼女 1
全員が座れば、スーツを着た運転手さんが運転席から振り返り口を開いた。



「悠斗さま」

「桜木、いいぞ。」

「はい。」



メガネをかけた、優しそうな30代位の大人な男性は、桜木さんというらしい。悠斗の言葉に桜木さんは、車を発進させた。




これって執事ってやつ?
生執事だよ!!
とりあえず、桜木さんに挨拶しなきゃ。



『桜木さん、よろしくお願いします!!』


ヤバっ。
声大きくなっちゃった…
車が広いから聞こえるようにしようと思ったが、いささか大きすぎ。



「は…い…」




桜木さんが肩を震わせクスクス笑っていうのが分かった。視線を皆に戻せば、みんなもクスクスと笑っていて…




私、朝から大声だしてばっかだ。本当、恥ずかしすぎる。





それにしてもこの車、レンタカーにしては豪華すぎだよね…?





だってこのシート…
ふかふかだし、座り心地がかなり良くて…



絶対高いに決まってる。



私なんかが座って本当申し訳ない。
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