ギャップ彼女 1

「俺達ここの地元でね、あっちに綺麗な貝殻がたくさんあるから、俺達が連れて行ってあげるよ。」



と一人のお兄さんが、微笑みながら教えてくれた。



確かにたくさんあったら嬉しいけど、みんなに一言言った方がいいよね?




『あ…でも、友達と来ているので友達に言ってこようかと…。』

「大丈夫だよ。本当すぐそこだから。ね?」

『いや、でも…』





私の言葉は軽く無視され、一人の男の人が私の腕を引っ張って歩いていく。




「ほらほら早く」と言いながら私の背中を押す別の人。



そんなに焦らなくても、貝殻逃げないのに。




それとも、時間がないのかな?



もう帰らなきゃいけないから早くして欲しいんだろうか?
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