ギャップ彼女 1
「おい」
戸惑いながら3人に連れられて歩いていると、聞きなれた声が耳に届いた。
振り向くと眉間に皺を寄せた悠斗がいて、私の背中にいた男の人の腕を掴んでいる。
『悠斗?』
「なんだ、てめぇは?」
お兄さんは、悠斗を睨みつけている。
先ほどまで爽やかに見えたそのお兄さんは、今じゃヤンキーに見える。
『友達です』
悠斗の方へ行こうとしたのだが、先ほどまで私の腕を引っ張っていたお兄さんが、まだ腕を掴んでいたので行けなくて…
しかも、
「君は、だめ」
と、私を背中から抱きしめてきた
…は?
何この状況?
何で抱きしめてんのこの人?
あまりの気持ち悪さにゾワリと鳥肌が立った。