ギャップ彼女 1
「おい。」



そんな時、聞き慣れた声が耳に届いた。



「…チビ共。何、いちゃついてんだよ?」



振り向くと、すぐ後ろに蓮がいて…



「俺も掴ませろ」



イタズラっぽい笑みを浮かべた蓮は、私の座る浮き輪に掴まってきた。



…というより乗りかかってきた!?





『イヤー沈む~!!』




バッシャーン



バランスを崩した私は浮き輪から落ち、水も少し飲んでしまう。



…しょっぱい。




ケホケホむせる私を見て、ケラケラ笑う蓮




『蓮のばか~!!』

「リン!!やばい!!あれ!!」




緊迫した表情で話す伊吹の指さす方を見た。



『……っ!』




ビ、ビックウェーブ!?



かなり大きな波が今にも私達をのみこもうとしていて…





突然の事に固まる事しかできない。



「「リン!!」」



伊吹と蓮に手をギュッと握られ、3人で一緒に波にのまれた。





3人で頭からビショビショになったのは言うまでもない。
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