ギャップ彼女 1
~蓮 SIDE~


悠斗に耳元で何言われたか知らねぇが、目の前で真っ赤になるリンを見て俺はイライラした。



クソッ
俺は、何イラついてんだよ。


「ちょっと買いに行ってくる!!」と何やら怒りながら、レジまで行ったリン。しかし、店員と何か話した後、あろうことか店の外に行ってしまう。



あいつが一人で行ったら、周りの男共がほっとかねぇだろ。




リンは絶対気づいていねぇ。
周りの男共が、リンを見ている事を。



俺はひとり無音の溜息をついた。




悠斗と伊吹は、背中ごしなのでリンが外に行った事を分かっていない様子。




チラリと視線を横に向ければ、隼人は周りの女共に笑顔を振りまいていて、反対の翔を見れば、目があった。




翔は、ニコリと意味ありげに微笑んでいる。
俺は、リンの後を追った。



チッ



予想通り男に絡まれていた。
しかも手繋いでんじゃねぇ。






リンの手を繋いでいる男の腕を掴む。



『おい』



汚い手を離せ。




『てめぇら何してんだ』




思いっきり睨みつけた。




~蓮 SIDE END~
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