ギャップ彼女 1
振り向くと、黒いオーラを纏った蓮が立っていて…
「行くぞ」
蓮に手を引かれ海の家を後にした。
ったく目を離すとこれだ…などブツブツ言っている。
「ほら。イチゴでいいだろ?」
そう言いながら持っていたかき氷を私に差し出してきた。
『うん!ありがとう…あ、いくらだった?」
「いらねぇよ」
私がお財布からお金を取り出そうとすれば、止められた。
『え?くれるの?』
「俺様が、奢ってやったんだ、ありがたく受け取れ」
『ありがとう!嬉しい!』
ニコリと微笑んでお礼を言えば、蓮の顔が赤くなっているのに気付いた。
『蓮、顔赤いけど暑い?かき氷一緒に食べよ?きっと冷えるよ?』
「…ばっばばか、んなもん、いらねぇよ」
私がそう言えば、プイッとソッポをむいてしまった蓮。
かき氷あんま好きじゃないのかな?そう思いながら、私ひとりかき氷を堪能した。