ギャップ彼女 1
そして、俺はリンの過去を知った。
それと同時に俺は、昔出会ったある女の子を思い出していた
『リン、幸せは壊れるもんじゃない。掴むもんだ。今は幸せなんだろ?』
「うん」とコクリと頷くリン。
俺達といる事で幸せと感じてくれていた事に、嬉しさがこみあげた
『失う事を恐れていては、駄目だと思うよ。今の幸せだと思う気持ちを大切にして、常に幸せをつかみとれぱいいじゃないか。
それに俺たちは、絶対にリンから離れていったりはしない。リンをひとりにはさせない。』
リンが幸せになるように、俺は手助けしたい。
落ちて行った線香花火を見つめていたリンだったが、顔を上げ俺を見つめた。
「…翔、ありがとう」
『あぁ』
ふわりと笑うリンに、俺は微笑み返す。
俺は、リンの笑顔が好きだ。
リンの笑顔を見ると、俺は幸せな気分になる。
リンの悲しそうな顔は見たくないんだ。
ずっと笑っていてほしい…
『リン、俺の話も聞いてくれる?』
「…うん」
俺は気付いたら自分の事も話始めていたんだ。俺の事も知って欲しい…そう思った。