ギャップ彼女 1
~翔 SIDE~


チョコを蓮に食べさせて貰っていたリンだったが、蓮が持っていたチョコが終わると、蓮から離れ俺の方を見たリン。


俺と目が合うと、なぜか眉を寄せながら「翔ちゃん」と呼んできた。




『どうしたの?』

「そんなとこに1人でいちゃダメでしょ?こっちにおいで」




リンは手招きしながら、俺を呼んでいる。
「早く~」と潤んだ瞳でお願いされたので、リンの隣に座った。



「えらい、えらい」


すると、満足そうにフニャリと笑い頭を撫でられた。



「翔ちゃん、はいあ~ん」



リンがお菓子を目の前に差し出してきたので、断る事もできず、パクリとそのまま食べてしまったのだが、




こんな事は、俺にとって初めての経験で顔が火照るのを感じた。



「おいしい?」




コテンと首を傾げながら、上目遣いで俺を見つめるリンに、ドキドキと心臓の鼓動が加速していく。



お酒のせいで、さらに艶っぽい。
何とか「あぁ」と返事を返した。




次の瞬間…




「翔ちゃん可愛いぃ~!!」




リンに抱きつかれた…
< 401 / 426 >

この作品をシェア

pagetop