ギャップ彼女 1
『……。』
リンから、ふわっといい匂いがする。
これは、本気でヤバイ。
さっきまで蓮達がやられるのを笑ってみていたが、実際自分がやられるとなると笑っていられない。
心臓がフル稼働しているのが分かるんだ。
このままじゃ本気でやばいと思った俺は、そっとリンを離した。
『…悠斗にも食べさせてあげて?』
「うん!」
俺は、悠斗にバトンタッチする事にした。
するとリンは、俺のすぐ近くにいた悠斗の方を向いた。
「悠ちゃんも食べたいの?」
「……あぁ」
リンが悠斗の顔を覗きこみながら尋ねれば、悠斗は視線を泳がせながらも頷いた。
悠斗にぴったりくっついて「はい、あ~ん」と食べさせているリンに、赤い顔のままどこか嬉しそうに食べる悠斗
今まで不機嫌だった悠斗だったのだが、一瞬で直ったんだ。