ギャップ彼女 1
『もぉー笑わないでよー』
「だって、せっかく離れて寝たのに、ククッ。寝ぼけて自分から悠斗の布団に潜りこんでたなんて。ククッ…それで悠斗は、寝不足で起きないのか…ククッ…」
隼人から事情を聞いた翔は、ずっと笑っているんだ。それにしても、翔がこんなに笑うのは珍しい…どうやらツボにはまったみたいだ。
そう…悠斗はというと、こんな騒がしいのに起きないのだ。
「チッ」
舌打ちしたのは蓮。
布団の上でうつ伏せのまま携帯を弄っている蓮は、何やら黒オーラを放っている。
蓮は、どうやら機嫌が悪いようだ…煩くて起きてしまいイライラしているのだろうか…?
『ちょっと温泉入ってくるね…』
ーーーー気まずい私は温泉に、逃げた