ギャップ彼女 1

バイト

時計を見ると4時45分だ。


急がないと。自転車に乗り勢いよくペダルをこぐ。集中するとどうも周りが見えなくなってしまう私。
時間を忘れてしまうなんて…。


ハァハァ。



『はぁ~。間に合った…。』


4時52分。バイト先に無事に到着した。
息を整えドアを開ける。



「リンちゃん、今日はギリギリね?学校忙しかった?」



私より4歳年上の大学生。スタイル抜群の綺麗系お姉さん。名前は「若宮 唯織(わかみや いおり)さん」だ。妹の様にかわいがってくれる彼女を私は慕っている。



『はい。ちょっと色々と・・・。』

「私でよかったら相談のるわよ?」

『唯織さん…。ありがとうございます!』



フフフと微笑んでいる唯織さんに、笑顔で答え、急いで支度をする。



眼鏡を外し、ウィッグをつけ整え準備完了。
さて、がんばりますか。
< 76 / 426 >

この作品をシェア

pagetop