ギャップ彼女 1
「リン~唯織から聞いたよ~」



ショートカットの執事服を着たボーイッシュな彼女が休憩中の私に話かけてきた。


彼女の名前は「青山 紫苑(あおやま しおん)さん。3歳年上の専門学生だ。女性なのに執事服が似合うなんて素敵である。


『ん?』



何の事か分からなかったので、コテンと首をかしげた。すると、



「キャー!!やっぱりリンかわゆい~」


紫苑さんは、ギューッと抱きしめてきた。



う…苦しい…
紫苑さんの胸に埋れ、息がしにくいのだ。



バタバタもがいていると、そんな私に気付いた紫苑さんが『ごめん。ごめん』と笑いながら離してくれた。



ふぅ。
私の息が整ったところで、紫苑さんが口を開いた。



「りん、生徒会に入ったんだってね?すごいじゃん!」

『フフ。真面目キャラですから』

「アハハ~。リンの変装完璧だもんね。最初、制服姿見た時、驚いたもん!!」

『でしょ~』





紫苑さんは、私と初めて会った時の事を思い出しているのか、ゲラゲラ笑っていた。
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