王子様に恋愛中(仮)
流星の気持ちは嬉しいし、ここで流星を選んだら私は楽になるのかもしれない。
だけど…
「私は、楓先輩しか好きになれない。そんな中途半端な気持ちで流星の気持ちには応えられない…」
たとえ楓先輩の過去に何があったとしても、好きな気持ちは変わらない。
変えられない。
「…蛍なら、そう言うと思ってた」
流星は意外にも優しく微笑んだ。
「流星…ごめんなさい。ありがとう」
「そんな蛍だから好きなんだ。お前も…尾崎先輩に勇気出して聞けよ」
「うん、がんばる」
流星は昔からそうだった。
泣き虫で弱虫な私を、必ず見つけて慰めてくれたんだ。
流星と幼なじみでよかった…