王子様に恋愛中(仮)
「だから、妙な心配するなよ?お前が俺の彼女だから」
楓先輩はそう言って、私の頭を撫でた。
そんな私たちを祝福するように、潮風が吹いた。
「そういえば先輩。どうしてこの場所だったんですか?」
「あー…それはだな。
ここは、いろはと最後にデートした場所だったんだよ。
あ、でも未練があるとかじゃなくてな。
ただ…いろはにけじめをつけたかったんだ。
ごめんな、自己満で」
大好きな人を突然失った先輩。
それを自分のせいだと自分を責める先輩。
こんな私にあなたを支えることが出来るかわからないけど、
「私は…先輩より先に死なない」
それだけ約束する。
「もしも一つ願いが叶うなら、先輩と家族になりたい…です」
なんかプロポーズみたいになっちゃったけど…
「蛍…」
先輩は少しだけ笑って、私の唇に優しくキスをしたー
ねぇ、先輩。
大好きだよ。
これからもずっと、大好きだよ…