王子様に恋愛中(仮)
「あんた、尾崎先輩と付き合ってるんだって?」
「先輩はあたしたちみんなの王子なのよ!あなたが一人で独占していいわけないの!」
「ブスのくせに!チビのくせに!」
突然浴びせられる罵倒の言葉。
「先輩はっ…物じゃない!私は…先輩が好きなの!」
これを言うのが精一杯だった。
でも…
ドカッ
突然お腹に鋭い痛みが走った。
「生意気なんだよ!大して可愛くもないくせに」
たしかに私は先輩に釣り合ってないかもしれない。
でも…
「こんな陰湿なことする人に、そんなこと言われたくない!」
三人のリーダー格っぽい女子が、お腹を押さえてうずくまる私の顔に平手打ちをしてきた。
「尾崎先輩はあんたのことなんか好きじゃない!早く別れろ!」
リーダー格の女子は、資料室の中にあった分厚い本を私の頭に振り下ろそうとしてきた。
もう…ダメ…!
そう思ったその時。
ガラッ