王子様に恋愛中(仮)


「!?あなたたち…」

ドアを開けて入ってきたのは…


椎名さんだった。

「チッ」

舌打ちをすると、三人組は資料室から慌てて出て行った。


た、助かった…

今さらながらカラダが震え出す。

「水瀬さん、大丈夫…?」

椎名さんが優しく私を抱きしめてくれた。

「し…なさん…あり…ありがと。こわかっ…た」

「何かされたの!?」

「お腹…殴られちゃって…いてて」

女の子に殴られたとは思えないほど強い痛みが続いていた。

「保健室行きましょ。担任の先生には言っておいてあげるから」

「ありがと…」

「あの子たち、楓のファンね?楓には私が…水瀬さん!?」

私は意識を失っていた。

< 48 / 63 >

この作品をシェア

pagetop