王子様に恋愛中(仮)
「でも、尾崎先輩マジでモテるんだぞ?昨日も告られてたし」
そう。
遥も言ってたけど、楓先輩はものすごくモテる。
スポーツが出来て、身長高くて加えてイケメンとくれば…モテない方がおかしいよね。
「それなのに、今まで誰の告白もOKしたことないんだよね。王子って呼ばれてるくらいなのに」
遥も続く。
そうなんです。
今まで散々告白されてきたのに、楓先輩は誰とも付き合おうとしない。
私としては好都合だけど、そういう私も相手にされてないからね。とほほ…
「…じゃあ、私寄るところあるから」
遥がいつもの帰り道とは違う方向に進もうとしていた。
「あ、りょうかーい。また明日ね」
「気をつけろなー」
私と流星は遥にブンブンと手を振る。