王子様に恋愛中(仮)
「やっぱりお前らだったんだな。蛍は何もしてねぇだろ?何でこんなことしたんだよ」
楓先輩は三人組をギロっと見た。
「あたしたち…尾崎先輩のことが好きで…!こんな子よりあたしたちのほうが…」
三人組は明らかに怯えている様子でそう言った。
「…は?」
「楓先輩…私は大丈夫だから」
「蛍は黙ってろ。お前、今なんつった?悪いけど、蛍は世界一可愛いからな」
せせせせ先輩!?
キャラ変わってますけど!!!
「…!行こう」
三人組が教室から出て行こうとした時、
「待てよ。お前ら、蛍に言うことあるんじゃねーの?
証拠なら蛍が入院した時の診断書と、この状況で十分退学に出来ると思うけど?」
「う……ごめん…なさい」
三人組のリーダー格の女子が頭を下げ、それに続いて他の二人も謝ってきた。
「…もう…いいよ」
本当は許せないけど、楓先輩がここまでしてくれたというだけで満足だ。
私が言うと、三人組は足早に帰って行った。