おまえのために・・・(短編)
独白
血を求めてさまよう俺に、おまえは似合わない。

そんな事は、知っている。



だけど、惹かれたのだ。

俺にはないものを持っているおまえに。



俺は、夜だけの人格。

昼には、俺とそっくりで、だけど、まったく違う、善良で悪意の欠片もないヤツが動いている。

俺は、ヤツから追い出された、良心の欠片もない裏の人格。



ヤツの悪の部分だけで出来た人格。





そう。


思うがままに振る舞う。


思うがままに殺戮を繰り返す。




それが、俺の存在意義。
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